何度だってキミに、好きを届けたくて。

手のひらの上でカサッと音がしたと思えば、春佳くんの手が離れる。

私の手の上に置かれていたのは……、メモ用紙?



「伊織。話聞いているかー?」

「す、すみませんっ」



私は春佳くんから受け取ったメモ用紙を大切に握りながら、椅子に座りなおした。

体は前を向いているが、視線は完全に膝の上。

先生に見つからないように机の下でこっそりと、折りたたまれたメモ用紙を開く。


なんて書いてあるんだろう……。

私は春佳くんからメモ用紙の手紙をもらえた嬉しさ半分、なにが書かれているか不安半分だった。

メモ用紙にはきれいな字が並んでいた。



『1週間、ちゃんと向き合うことができなくてごめん。本当は乃亜と話したかったから、今日、話しかけてくれてありがとう』



それは春佳くんの手書きのメッセージだった。


謝りたいのは私のほうだけど、伝えてくれて、ありがとう。

私と話したいって思ってくれて、ありがとう。

ありがとうって言ってくれて、ありがとう……。