「へぇ、そうなんだ。
このあたりは、居酒屋と食堂くらいしか知りませんでした。
美味しいパン屋があったのか~」
「ご存知なかったですか?
向こうの商店街の方なんですが。
テレビや雑誌でも、何度も取り上げられてるみたいですよ。」
「知りませんでした。
晴美はパン好きだから、買っていってやろうかな。」
晴美の名前が出て、胸がチクリと傷んだ。
わかってはいる。
雅人は晴美の旦那なんだから、仕方のないことだ。
そう思う裏で、雅人を自分のものにしたいという想いは、熱く燃えだした。
「あ、ここどうですか?
コーヒーが美味いんですよ。」
雅人が私を連れて行ったのは、一昔前の純喫茶という雰囲気の喫茶店だった。
扉を開けると、懐かしいドアベルの音がした。
店内は半分程の席が埋まっていた。
私達は、窓ぎわの四人がけテーブルに座った。
「由希さん、ケーキセットにしますか?
僕は甘いものは苦手だけど、晴美がケーキが美味しいって言ってましたよ。」
まただ…また晴美の名前を聞かされ苛々した。
「じゃあ、ケーキセットにします。」
心の中の苛立ちを隠し、私は微笑みながら、そう言った。
このあたりは、居酒屋と食堂くらいしか知りませんでした。
美味しいパン屋があったのか~」
「ご存知なかったですか?
向こうの商店街の方なんですが。
テレビや雑誌でも、何度も取り上げられてるみたいですよ。」
「知りませんでした。
晴美はパン好きだから、買っていってやろうかな。」
晴美の名前が出て、胸がチクリと傷んだ。
わかってはいる。
雅人は晴美の旦那なんだから、仕方のないことだ。
そう思う裏で、雅人を自分のものにしたいという想いは、熱く燃えだした。
「あ、ここどうですか?
コーヒーが美味いんですよ。」
雅人が私を連れて行ったのは、一昔前の純喫茶という雰囲気の喫茶店だった。
扉を開けると、懐かしいドアベルの音がした。
店内は半分程の席が埋まっていた。
私達は、窓ぎわの四人がけテーブルに座った。
「由希さん、ケーキセットにしますか?
僕は甘いものは苦手だけど、晴美がケーキが美味しいって言ってましたよ。」
まただ…また晴美の名前を聞かされ苛々した。
「じゃあ、ケーキセットにします。」
心の中の苛立ちを隠し、私は微笑みながら、そう言った。



