「——上村さんを、描きたい」 どくん、と。 三澄くんの言葉が、わたしの胸の内を叩いた。 「……ど、どして?」 「どうしても」 「でも、……わたしよりきれいで可愛い子、他にいっぱいいるよ?」 モデル、なんて……。 わたしに務まる気がしないよ。 わたしより似合う子が、もっと……。 「……他とか、知らない」 三澄くんが、眉を寄せる。 まるで追いすがるような色が浮かぶ、澄んだ瞳。 「俺は、上村さんがいい」 「……っ」