こころが揺れるの、とめられない



——下僕じゃ、なかった。

そんなすっとんきょうな心の声を、押しやって。


「……んと」


わたしは、まっすぐにこちらを見ている三澄くんに、首を傾げた。


「つまり……それって、どういう……?」


突然、理解力というものをどこかへ落っことしてしまったかのように、頭がついていかない。

一周回って、どうしてわたしはここにいるんだっけ、なんて考えが頭をよぎる。


どうして、三澄くんが、わたしを……。
どうして、わたしが、三澄くんに……?


たくさんの「どうして」が脳を支配し、ぐるぐる回る。

頭の中がパニック状態のわたしに、……三澄くんが焦れたように、もう一度口を開いた。