傷ついたのは、本当。 でも、三澄くんに触れられて、——わたしは、嫌じゃなかった。 そう伝えようとして、小さく息を吸い込んだとき。 「ここにも、——もう、こなくていいよ」 「……」 わたしは目を瞬き、思わず視線を上げて、動きを止めた。 目を伏せたままの三澄くんとは、視線が合わなかった。 「練習の件は、終わりにしよう」 「……ま、待って」 「だから、わざわざきてもらって悪いけど、今日も部活のほうに行きなよ」