息が弾む。
ツンと鼻の奥が痛んで、視界がにじむ。

体はたくさんの酸素を欲しがっているのに、喉が腫れ上がって、邪魔をする。


苦しい。
……苦しい。


階段を一番上まで駆け上がり、重たい扉に飛びついて。

ノブをひねり、力任せに押し開けた。


ぶわり、と。
髪やスカートを持ち上げたたくさんの風が、わたしを出迎える。


視界に広がる空は、清々しいほどに青色で。

わたしの涙腺を、余計に刺激した。