その頃です。
優秀だったハヅキくんが遂にメソメソし始めました。
その日も私は学校に行かなきゃいけなくて、
ハヅキくんを起こす前に制服に着替えたり、顔を洗ったりしてました。
最初は洗面台で流していた水の音で聞こえなかったんですけど、水を止めた時、寝室のほうから音がしていることに気付きました。
ハヅキくんの泣き声です。
そんなに大きくはないけど、すすり泣くような声。
私はタオルで顔を拭きながら寝室に向かいました。
ベッドの上に横向きで寝転がったまま、ハヅキくんはメソメソ泣いていました。
涙が横に流れて、マットレスのボックスシーツに染みを作っていました。
「ハヅキくん、どうしたの。」
「パパ!パパまだぁー!」
ストッパーを外したみたいに、ハヅキくんは大きな声を上げました。
私は慌ててタオルケットをハヅキくんの顔の上から掛けて、急いでテレビを付けました。
ボリュームを上げて、ハヅキくんの声が掻き消されるようにしました。
窓は閉めてたけど、テレビの音が漏れていたかもしれません。
そのほうが好都合でした。
私は寝室で、タオルケットの下からくぐもった声をあげているハヅキくんに近付いて、少しだけタオルケットをめくって、覗き込みました。
優秀だったハヅキくんが遂にメソメソし始めました。
その日も私は学校に行かなきゃいけなくて、
ハヅキくんを起こす前に制服に着替えたり、顔を洗ったりしてました。
最初は洗面台で流していた水の音で聞こえなかったんですけど、水を止めた時、寝室のほうから音がしていることに気付きました。
ハヅキくんの泣き声です。
そんなに大きくはないけど、すすり泣くような声。
私はタオルで顔を拭きながら寝室に向かいました。
ベッドの上に横向きで寝転がったまま、ハヅキくんはメソメソ泣いていました。
涙が横に流れて、マットレスのボックスシーツに染みを作っていました。
「ハヅキくん、どうしたの。」
「パパ!パパまだぁー!」
ストッパーを外したみたいに、ハヅキくんは大きな声を上げました。
私は慌ててタオルケットをハヅキくんの顔の上から掛けて、急いでテレビを付けました。
ボリュームを上げて、ハヅキくんの声が掻き消されるようにしました。
窓は閉めてたけど、テレビの音が漏れていたかもしれません。
そのほうが好都合でした。
私は寝室で、タオルケットの下からくぐもった声をあげているハヅキくんに近付いて、少しだけタオルケットをめくって、覗き込みました。



