実行の日を「その日」って決めていたわけじゃないです。

たまたま…、まぁ、たまたまっていうか、
いつものルーティンで先生の家の周りを歩いていたんです。

ふふ。単なるパトロールですよ、パトロール。
ほら、先生の奥さんってちょっと頼りない感じするじゃないですか?
おっとりしてて、どこか抜けてて。天然で。
男の人ってああいう女が好きなんですか?

…へぇ。
一定数の支持は得られるんですね。
それ、何の統計ですか?

えぇっと、それで。そう、パトロールしてたんです。
もし何かあったら私が助けてあげなきゃって思っていましたから。
私は女子高生ですけど、奥さんよりは強いと思いますし。

え?助けるって奥さんを?
あはははは!まさか!
変なこと言わないでください。
先生とハヅキくんに決まってるじゃないですか。

あの女はどうだっていいんです。
助けられたらついでにって感じですね。
あー…本当はハヅキくんもそこまで?って感じでした。

ただハヅキくんは先生の宝物ですから。
先生の為なら一応って感じです。