二時間目もボーッと屋上で過ごしてから、三時間目が始まる頃に校門を出ました。
校門を出たところで、後ろから私を呼ぶ声が近付いてきて、立ち止まろうか、振り返ろうかすごく悩みながら歩き続けました。
でも、後ろから右の手首を掴まれて立ち止まったら、「何やってんだよ…。」って声が聞こえました。
「なんで…。」
「何が?」
「なんで追いかけてきたんですか。」
「担任だからだよ。勝手なことするな。」
「ほっといてください。関わりたくないんですよね。大丈夫ですよ。きっともう二度と関わりません。」
「はぁ?」
「あぁ…、ううん。二度と、は無理かも。色々と手続きっていうか話し合いとかあると思うし。法的に。」
「お前、何言ってんの?」
自首するつもりでした。
先生が大好きだから。
負けてあげようって思ったんです。
奥さんのことは大嫌いだけど、ハヅキくんには正しい大人になって欲しいから。
「先生、後で…。後で電話します。」
「電話?」
「はい。最後に我が儘聞いてくれませんか?そしたらキスのこと、子供をからかって遊んだこと、全部許して終わりにしてあげます。ねっ?いいでしょ?」
先生はスッと私の手首を離しました。
そう言えばずっと手首を掴まれたままだったってようやく気が付いて、惜しいことしたなって思いました。
校門を出たところで、後ろから私を呼ぶ声が近付いてきて、立ち止まろうか、振り返ろうかすごく悩みながら歩き続けました。
でも、後ろから右の手首を掴まれて立ち止まったら、「何やってんだよ…。」って声が聞こえました。
「なんで…。」
「何が?」
「なんで追いかけてきたんですか。」
「担任だからだよ。勝手なことするな。」
「ほっといてください。関わりたくないんですよね。大丈夫ですよ。きっともう二度と関わりません。」
「はぁ?」
「あぁ…、ううん。二度と、は無理かも。色々と手続きっていうか話し合いとかあると思うし。法的に。」
「お前、何言ってんの?」
自首するつもりでした。
先生が大好きだから。
負けてあげようって思ったんです。
奥さんのことは大嫌いだけど、ハヅキくんには正しい大人になって欲しいから。
「先生、後で…。後で電話します。」
「電話?」
「はい。最後に我が儘聞いてくれませんか?そしたらキスのこと、子供をからかって遊んだこと、全部許して終わりにしてあげます。ねっ?いいでしょ?」
先生はスッと私の手首を離しました。
そう言えばずっと手首を掴まれたままだったってようやく気が付いて、惜しいことしたなって思いました。