先生、私がヤリました。

玄関の隣。
二つ目の部屋はテレビの部屋よりも少し狭くて、背の高い木製のクローゼットと、それと同じ材質のガラス扉の棚。
高さも同じくらいありました。

私よりもけっこう高かったので、百七十センチメートル前後はあると思います。

クローゼットのほうは中間に大きな開き扉。
上と下に二つに仕切られた引き出し。

上のほうはいちいち台とかに乗らないと届かなそうで私なら不便だなって思っちゃいます。

戸棚も造りはだいたい同じで、真ん中のガラス扉の中も縦で二つに仕切られてるんですけど、左側に一般的な女子高生くらいの背丈はありそうな、大人気キャラクターのぬいぐるみが座らせられるように飾ってありました。
たぶん百六十センチメートル前後です。

材質も造りも同じだなって思っていたら、単に隣り合わせに置いてるわけじゃなくて、その棚達がセットだってことが分かりました。

こんな大きな物を運び入れる業者は凄いなって妙に感心しちゃいました。

その棚の他にはドレッサーと大量のメイク用品。いくつかの香水。
香水はつけないのでブランドはよく分かりません。

それから敷きっぱなしの布団。乱れた毛布。

この部屋に入って初めて、リズちゃんの母親の生活感を感じました。
二人で暮らしてるって言ってたので、母子家庭、一人っ子なんだなってことが分かりました。

この時にはもう、理想だった「弟が居るお姉ちゃん」は、どうでも良くなっていました。
私は絶対に「リズちゃんが」欲しいって思ってたから。