ピピピピッ ピピピピッ
高い音でひたすらなり続けるその音は、私が起きるまで部屋中に鳴り響いた。
5,6回鳴り続けた後、私は床にたたきつけるように目覚まし時計のスイッチ押した。
音は鳴りやみ、少し布団の中で「起きたくない」気持ちと「起きなくちゃ」という気持ちが脳内で会議を行い、その数秒後私は布団から起き上がった。
どっちの気持ちが勝ったかなんて、言うまでもない…。

ジャンプしたかのような外側にはねる寝癖のまま、寝起きで子鹿のような足になりながらも、部屋に置いてあるカレンダーの方に歩み寄った。
あまりよく寝付けず、目が思うように開くことができなかったが、それでも無理やり目を開け、指でなぞりながら今日の日付を探すように追っていく。
「……、今日がラストチャンスか。」
私は、小声で呟いた後、軽くため息をついた。
今まで、長く、大きなため息をつくのも疲れてしまったが、それも今日で終わりだと思うと逆にすっきりした気持ちにもなれるかもしれないと内心思った。
だが、その代わりに‘‘大きな傷‘‘ができるのは確実だろう。