俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜

「成宮芹さん」

「えっ?はい」突然真剣な声でフルネームを呼ばれ戸惑う。

「まだ出会ってからは短いが、俺の前で転んだ芹と出会ったのが、今でも運命の出会いだと思っている。これから先も、俺を嫉妬させるのは芹だけだ。芹を愛し続ける。俺と結婚してください」

「…」驚きで目を見開き、思わず両手で口を押さえ、何かに耐えている。

 暁は、急かすことなく芹からの言葉を待つ。いつになく真剣な面持ちで顔が強張る。

「あの。急なことで驚いてる」

「ああ」

「でも、今までゲームやコスプレにしか興味がなかった私が、ゲームをやめてしまったり、暁くんと過ごすことが楽しかったり、キュンキュンするの。これが答えだよね」

「じゃあ」

「はい。暁くん、一生お世話になります」

「芹〜」

 ガバッと音がしそうなほど勢いよくブランコに座る芹に抱きつく。

「あっ」

「どうしたの?」

「これ」ポケットから箱を取り出した。

 そこにはキラキラ輝くダイヤの指輪が入っていた。