俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜

 地図を片手にマイナスイオンを浴びながら、のんびりと歩く。

「普段の生活とは時間の流れが違うみたい」

「そうだな。時間が遅く感じて得した気分だな」

「うん。たまにはいいね」

「ああ」

 勧めてもらったスポットに向かい少し上り坂だ。澄んだ空気に心まで澄み渡る。

 そして……。

 突然、本当に突然目の前が開けた。

 遠くを見渡せる小高い丘に現れたのは……。

 可愛らしい二人乗りの木で作られたブランコが、景色を見ながら乗れるように設置されていた。

「可愛い〜」

 嬉しそうに走り寄りブランコ座る。暁にとっては、ブランコよりもそんな芹が可愛い。

「暁くん早く〜隣に座って〜」

「ああ」

 一歩一歩ゆっくり近づいた暁は、なぜか隣には座らず芹の前に立った。

「ん?座らないの?」

 ちょうど西日が暁の後ろから差し込み、暁の表情がよく見えない。

 そして突然、ブランコに座る芹の前に片膝を付き座る。

「??」

 芹は、全く状況がわからない。ただ目の前には西日が当たってキラキラ輝く暁が真剣な顔で芹を見上げている。