俺を嫉妬させるなんていい度胸だ〜御曹司からの過度な溺愛〜

 案内された部屋は、離れの中でも一番高級な部屋だ。この部屋は、普段から予約は取らない。今日の暁のように、VIPのお客様からの突然の予約に対応する部屋なのだ。

「どうぞ」

 支配人が開けてくれている扉から入り、芹は絶句する。目の前一面がガラス張りで立派な日本庭園が広がる。

「……」

 広々とした和室に寝室が二部屋、簡単なキッチンとダイニングがある。

 更には室内に檜風呂の温泉があり、日本庭園が見える露天風呂に繋がっている。

 完全プライベートの贅沢な空間だ。

「お食事は何時にご用意いたしましょうか」

「そうだな。7時頃にしてもらおうか」

「承知いたしました。ご準備の十分ほど前に連絡させていただきます」

「ああ。よろしく」

 支配人が出ていっても芹は呆けている。

「ボ〜ッとしてどうした?」

「えっ!?あっ、あれ?支配人さんは?」

「もう出ていったぞ」

「えっ!もう、圧倒されすぎて。こんな素敵な旅館初めてです」

「喜んでもらえたなら良かった」

 暁の表情も柔らかい。和やかなムードが流れる。