「群衆」



来る日も来る日も
わたしのステージに
わたしは群衆として立つ
起伏のない物語に
拍手喝采のカーテンコールはない
誰も群衆を褒めない
スクランブルの群れに埋もれたわたしを
見つける人なんていないのだから
けれど、でも、わたしは、わたしも……嗚呼、