【登場人物】
蔵梨柚子(くらなしゆず)
大学生。
新人声優としても活動している。
ネカマ歴十年というそこそこのクズ。
白猫に導かれて気づいたら『シーディンヴェール王国』という国の王子、ゼジル・シーディンヴェールになっていた。
そこで出会ったゼジルの太っちょ婚約者ラステラ・フォーロゥはいかにも『悪役令嬢』!
これは救わなければと『悪役令嬢モノ』にどハマり脳は判断すると、元々ゲーマーで、ネカマ(ネットおかまプレイヤー)の柚子はなにを思ったか女装を始める。
「殿下!? 殿下!? な、なにを始めるおつもりですの!?」
「え、ストーリー破壊?」
「殿下が壊れた!?」
「あはは、正常だよぉ」
どこが?



ラステラ・ファーロゥ
ゼジルの婚約者に無理やり居座っている太っちょ侯爵令嬢。
周りに溺愛されて育ったいかにもない“悪役令嬢”だが、女装を始めた婚約者の美しさにショックを受けてダイエットを始める。
さらにこれまで自分と同じように我儘だったゼジルが女装を始めてから、あらゆることをそつなくこなすようになり彼の隣に相応しい令嬢になろうと努力するようになる。
「このままではゼジル様の隣に相応しくありませんわ! わたくし、男になります!」
「うわぁぁぁあ! ラステラ様が男装を始めだぞ!?」
「か、かっこいいいいい!」
「そうじゃないだろう、お前たち!」
「でも! お似合い!」
この国に救いはないんですか?


ルコルテ
辺境で出会うクーシーとケットシーの喧嘩を仲裁しているクーシー。
好奇心旺盛でケンカにも強いが、仲間思いで優しく賢い。
仲間たちがあとから来たケットシーを認めずに追い出そうとするのに心を痛め、新領主?としてやってきたゼジルとラステラに助けを求める。
メスだかオスだかわからない二人のことを「面白い」と興味津々で、新たな村の建設にも尽力。
人間の技術を学び、村を発展させていくと約束する。
村の建設中は、クーシー、ケットシーだけでなく二人の面倒も見るし、ゼジルの中の人が元の世界に戻るヒントを与えるきっかけとなる。


ルテテ
ルコルテと心を通わさた白いケットシー。
柚子をこの世界に招いた存在だが、誰もその存在を知らない。