『本当に引かないか? 君を孕ませたら、もっと俺だけのものにできると思うような男でも』


 想像以上に独占欲むき出しで赤裸々な言葉が飛び出し、心臓が大きく跳ねた。

 確かに、硬派な嘉月さんが一瞬でもそんなふうに考えたなんて意外かも。だけど、彼に惚れ込んでいる私にとってはマイナスになんかならない。


『引くどころか嬉しいよ』


 頬を染めて正直に答えると、前髪が垂れる彼の顔がふっと緩み、温かい手で頬を撫でられる。


『君はなんでも喜んでくれるんだな』
『あ、チョロい女だって思ったでしょ』
『違うよ。俺も嬉しいんだ』


 お互いにクスクスと笑い、どちらからともなく唇を寄せた。指を絡め、ついばむようなキスをして、じゃれ合っているうちに再び官能の波にさらわれていく。

 奥深くで繋がっている最中、彼は快感を堪える色っぽい表情を浮かべ、私のお腹に手を当てて言う。


『いつか俺の子を産んでくれ。君にも子供にも、目一杯の愛を注ぐから』


 私は恍惚としながらも、もちろんその願いを受け入れて頷いた。叶わないはずがないと、一片の曇りもない心で。