身ごもり婚約破棄したはずが、パパになった敏腕副社長に溺愛されました


 嘉月さんが言っていたように、ふたりは性格も顔も似ていないがテンポのいい会話は息が合っている。朝陽さんは話しぶりからして仕事に意欲的だと感じるし、聞き上手な上に喋りも上手で、絶対にモテるなと確信した。

 そこから仕事の話になり、セーライが企画し、朝陽さんの会社で製造しているモノについて朝陽さんが教えてくれる。


「今はカプセルトイがちょっとしたブームなんだよ」
「ああ、ショッピングモールに行くと専門のお店もありますもんね。ミニチュアの食べ物とかインテリアとか可愛くて、集めたくなるのわかります」


 私も昔から好きでよく買っていたし、ミニチュアは今でも乙女心をくすぐられるから人気があるのは納得する。しかし、ひとつ気になったことがある。


「でも、最近百円のカプセルトイって見なくなりましたよね」
「原材料が高騰しているし、ニーズも変わってきたからな。よりクオリティーの高いものが売れているんだ」


 炭酸水を口に運びながら嘉月さんが答え、私は「そっか……」と頷いた。その理由もわかるのだが、私はなっちゃんに買ってあげるときにまた違ったことを考える。


「私は百円のカプセルトイの需要もまだあると思いますよ。大人はともかくちびっこは質より量だと思っているので、二百円のもの一個より、クオリティーはそれなりでも百円のもの二個あげたほうが喜ぶような気がするんですよね」