お母様の中でなにかが変わり始めているのが見て取れる。朝陽くんと直接会ってみて彼の人のよさがわかっただろうし、これを機に彼らへのネガティブな気持ちが解消されていってほしい。
目線を上げた彼女は、どこかすっきりした面持ちになっている。
「私、恋愛のことになるとひねくれるタイプなのよね。たぶん鈴加さんも同じ。彼女は、写真を利用して都さんを疑うよう仕向けたと白状していたわ」
鈴加さんも自分から話したんだ。あの強気な彼女がそんな行動に出るなんて、本当に改心したのだろう。
伯父様だけは「あの鈴加さんが?」とショックを受けていて、申し訳ないけれど苦笑してしまった。
朝陽くんも鈴加さんも、私たちのために動いてくれたのだ。ありがたい気持ちになり、心にあった不安がみるみる小さくなっていく。
この場の空気が柔らかくなるにつれ、お母様も毒気が抜けたような表情になっている。
「嘉月もあれこれ動いているのを知って、都さんをどれだけ本気で愛しているのかを思い知らされた。気付くのが遅すぎたけれど、私が口出しするべきじゃなかったんだわ」
「お母様……」



