「伯父様、お母様、ご無沙汰しております」
「都さん、久しぶり。元気そうでよかった」
伯父様は眉を下げた笑みを浮かべる。やや気まずそうではあるものの、当時と変わらず穏やかだ。
一方、お母様は表情を強張らせたまま「お久しぶりね」と第一声を発した。おそらくまだ私への不信感があるのだろうと思いつつも、怯まずに向き合う。
「お母様……お会いいただきありがとうございます。後ほどお話させてください」
「私も話したいと思っていたところよ。鈴加さんから聞いたけど、あなたはだいぶ図太くなったみたいだから」
感情を読み取れない声で淡々と嫌味を言われ、口の端が引きつる。久しぶりのお母様の攻撃は、やっぱりそれなりのダメージがあるな……。
ところが、彼女の表情はどことなく儚げなものに変わり、ふいに会場の方へと視線を向ける。
「でも、あの子はそんな都さんが大切なのね。今こうしているのは、きっとすべてあなたのためよ」
「えっ?」
どういうことだろうと首を傾げる私も、つられて会場の方を見やる。扉は開かれていて、大勢の人が様々なメーカーのブースを見学している様子がわかる。



