すぐにでもふたりと家族になりたくて、デートの数日後には都の父である明河社長に挨拶をしに伺った。彼は三年前と変わらずとてもいい人で、きっと複雑な心境だったに違いないが、俺たちの結婚を認めてくれた。
週末には都たちが泊まりに来るようになり、着実に距離を縮められてきていると感じる。さすがにまだパパとは呼んでもらえないが。
こちらはさりげなく『昴』と名前で呼んでみると、嫌がられることもなく、むしろ前にも増して笑顔でおしゃべりしてくれるようになった。
ほっとすると共に、自分の子だと思うと際限なく愛情が湧いてくる。三人で食事して、同じベッドに入るだけでとてつもなく幸せだ。
絵本を読んで昴が眠りについた後、都と慈しむようなキスをして小声で話をする。
「昴、嘉月さんとも動物園に行きたいって。遊園地や水族館も」
「ああ、もちろんどこでも連れていってやる。俺も保育園の行事とか見に行きたいよ」
「うん、ぜひ! 昴も絶対喜ぶから」
「あ、その前に笑顔の練習をしないと、他の子に怖がられるか……」
子供だけじゃなく、その子たちの親や園の先生にも愛想よくしなければ、俺の妻となる都にまで悪い印象を与えかねない。



