「ねえ、來。わたしって男を見る目ないと思う?」
「……ああ。ないな」
即答されて、ぐさっと刺さる。
でも、過去の恋愛を振り返れば、たしかに自信が持てるわけでもなかった。
「でしょ? 初カレは、実は他に好きな人がいて、その人にヤキモチ妬かせたくて付き合っただけ。2番目はマザコンで、3番目は……來も知ってる通り」
言ってから、しまったと思った。
どうしてこんな話を來にしてしまったんだろう。
「それ、わざと?」
「え?」
「わざと元カレの話して、俺の反応試してる?」
「……え? 違……っ」
「俺が嫉妬しないとでも思ったか?」
その言葉に、息が止まる。
來のまっすぐな瞳が、わたしの胸の奥を突き刺してくる。
わたしは、何も言えなかった。
「……わたしたち、本当の夫婦じゃ――」
「うっさい。その口、塞ぐぞ」
そう言って近づく來の気配に、心臓が跳ねた。
あと数センチ。



