桜庭くんは、†に覚醒してしまったものの、本来はとても優秀です。

桜庭
「あ、先生、こないだのアンケート、集計しておきましたよ」
「お、すまんな」

気が利きますし、

桜庭
「次のテストはね、たぶんこの辺りが出る気がするんだ。重要って先生が言ってたからね」
「サンキュー桜庭!」

友人関係もよく、

桜庭
「先生、そこの綴りが違いますね。tがひとつ抜けてます」
「あら、ほんとっ」

頭もよい。

そんな彼に、聞いてみる。


「桜庭くん、人間としてこれ以上ないくらい出来上がってますね」

桜庭
「ははっ、そうかな? まあ、僕でなにかの役に立てるならね」


「ちなみにその本音は?」

桜庭
「どいつもコイツもとぼけた頭しやがって、いったい僕に向かって何様のつもりだよ、丸のみにしてやろうか」


「……」

桜庭
「冗談だよ、冗談、お願いだからその剣を下げてよ」

桜庭くんは優秀です――が、やはり、気を許せる相手ではありません。