「残念だ」と呟いて、ため息を吐く桂田くんに対し、あたしは、
頭にカチンときてーー。


「あたしは、エゴイストなんかじゃないわよ! あたしを不幸な人生に
させた周りの人間が、全部悪いの! あたしは悪くないっ!!」


そう言いながらあたしは、桂田くんに掴まれた制服の裾の部分を、振り切って
病室をでようとした。


けど、それを両手を大きく広げて、サッと立ちふさがる桂田くん。


「な、なんなの一体……!?」