それは、1年前の4月入学式の次の日。 あたしは入学式の前日から熱をだしてしまい、入学式にでられなかった。 けど、別にいい。あたしはどうせ、友達とか欲しくないんだから。 そう思いながら、家を出て数分の距離にある学校に、登校してた 最中(さなか)。 「ねぇねぇ、あれ見て! 桂田千星くんだよ!」 「確か新入生代表で、挨拶してた男子だね~。あ、あの子彼女なのかな~?」 あたしと桜並木を歩いていた、前方の女子たちの会話が耳に入り、 同じ方向に目線をやるとーー。