「なんなの一体!? 桂田くんは、あたしを通り魔の犯人扱いして
そんなに楽しいの!? 酷い!!」
「ーー、本当に酷いのはどっちだよ!!」
珍しく怒号をあげる俺に、栗栖は肩を大きく跳ねらかす。
俺は、ズボンのポケットから、あるものを取り出した。
栗栖はそれを見た瞬間、さっきの威勢がいい態度からサーッと
顔が青くなる。
「過去で、通り魔に刺された俺の側に落ちていたモノだ」
俺は広げた手の上に乗っかっているものを見せつける。
それは、チェーンの一部が切れた、ウォーターパールのペンダントだった。
メニュー