花歩ちゃんは、体を九の字に曲げて、ぎゃははと笑っていた。 「ウ、ウソだよね……っ? だって、花歩ちゃんは元気で優しくて、 わたしの……、一番の親友なんだよ……っ!?」 わたしが必死に涙目でそう言うと、顔をしかめる花歩ちゃん。 「あー……、ウザい。あたし、万桜のそういういい子ぶるキャラ、 大っっっ嫌いなの。あたしはね、高校入学してからずーっと、桂田くんが 好きだった、告白までしたーー、けど……」 花歩ちゃんは一旦言葉を区切ってから、恐ろしい形相で叫んだ。