熱い背中に手を回すと、何やら凶器が突き刺さっている感触と同時に
血が手の平にベットリとついてきた。


わたしは、背中を刺されたのだと、素早く理解する。


痛みをこらえて立ち上がるとーー、目線の先には、フードで顔を隠した
人物が立っていた。


ソイツは、片手でフードを掴んで、黒のコートを脱ぎ捨てる。


ーーバサリ。


………えっ!?


わたしは、唖然として開いた口が塞がらなかった。