千星くんは、抱きしめる力を弱め愛おしそうに、わたしを見つめたあと、 そっと唇にキスを落とした。 ーーそして、わたしと千星くんは晴れて、恋人同士になったのであった。 わたしと千星くんがそういう関係になり、学校では瞬く間にウワサとして 広まるまで時間はかからなくて。 もちろん、冷やかしや、悪口はあったけれど、わたしは不思議と 気にならなかった、というより、周りの反応なんてどう思われてもよいと 思った。 恋する力って凄いなぁ、とわたしは改めて感じる。