「幼なじみとかなんだか知らないけど、いっつも鹿森さんにつきまとって
いる桂田が僕は、ずっと気に食わなかった……っ!」


小松木くんは、手を横に差し出したまま叫ぶ。


「დაისაჯოს ეს ხალხი!」
(この者たちに罰を与えよ!)


すると、小松木くんの、天に向けたままの手の平から、ズズズッ……と
顔を出したのはーー、先端が鋭く磨き上げられた一本のナイフ。


「………やっぱり、小松木くんは魔法使いだったんだね」