わたしは、撮ったプリクラをハンドバックにしまって、千星くんと 次、またどこに行くか相談しているとーー。 「鹿森さん、なにやってんの」 「……え? って、小松木くん……っ!?」 後ろを振り返った方向には、憤怒(ふんぬ)に満ちている表情の、 小松木くんがいた。 「万桜、どうしたーー、って、小松木?」 小松木くんは今度はわたしでなく、きょとんとする千星くんを、獲物を 見つけた肉食動物のような目で、睨んだ。