千星くんはちょっと残念そうに、「そっか」と呟く。


でも、わたしが起き上がろうとすると、優しく体を支えてくれて
手伝ってくれる千星くん。


千星くんはじーっとわたしの顔を見て、ため息を吐いた後、口を開いた。


「これ以上、万桜の近くにいたら、俺マジで襲っちゃいそう」


「えっ? あ、あの……」


そっと、わたしの唇を指先でなでる千星くん。


「なぁ……、万桜の唇おいしそう、キスしてもいいか?」


「ちょ、ちょ、ちょっと待って千星くん……っ、そ、それはダメだよっ……!」