王子様に恋の魔法をかけられて。


ドキン、とそれだけで胸がときめくわたし。


小学校の時から、学校のある日はいつも千星くんは早起きしてわたしの
家の前で待っていてくれる。


これはもう、千星くんにとっては習慣みたいなものになっていると思うけれど、
わたしは朝から嬉しくてドキドキしてしまうんだ。


けど、この気持ちは千星くんには内緒。


知られたら恥ずかしいから。


千星くんにとって、わたしの存在は小さい頃から親しい女の子としか
思ってないだろうし、優しくしてくれるのも“幼なじみ”と認知されているから
であって、特別な意味は無い。