「そ、そんなことないよっ……! 小松木くんは、勉強もスポーツも出来る 努力家なのは知ってるし……っ!」 「そんなら僕と、なんで一緒にいることを拒むの?」 わたしは、「そ、それは……」と言って視線を下にさげた。 ーーぐいっ! 「きゃっ……!? こ、小松木くん放してっ……!」 だけど小松木くんは、わたしの腕を強い力で掴んだまま、グイグイと 引っ張っていく。 「放すわけないでしょ? これから毎日、鹿森さんは僕と帰るんだから」