次の日の、二回目となる5月14日火曜日。 「一緒に行こう」ってあれだけ言ったのに、千星くん、先に一人で学校 行っちゃった……、大丈夫かなぁ……。 わたしは、深いため息を吐きながら、とぼとぼと道を歩く。 鎖骨まで伸びたわたしの黒い髪が、あたたかい風でふわりとなびいた。 「なぁ……! 見て見ろよ、鹿森さん今日一人だぜ……!」 「相変わらず、美少女だなー、てか、春陽(はるひ)、今の状況 チャンスだぞ。話しかけてこいよ」