「千星くん……っ! どこか痛むところ無い?」


「え? あ、万桜……? 別に平気だけど……、てか俺、どうして万桜の
部屋で寝てんだ? 俺、確か通り魔に刺されてそれでーー」


混乱気味の千星くんにちゃんと説明しないとと思って、わたしはベットの
下のカーペットに正座した。


「あのね、千星くんには信じられない話をしちゃうかもしれないけど………、
それでも、大丈夫……?」


わたしは上目遣いで、そろりと千星くんの顔を見た。


「うん、俺、万桜の話聞きたい」


真剣な表情の千星くんに、わたしは口をゆっくりと開く。