王子様に恋の魔法をかけられて。


「ち、千星くんっ……!?」


わたしの心臓が早鐘を打つ。


千星くんは、ゆっくりとわたしのおでこに、自分のおでこをくっつける。


「万桜、キスしてもいい……?」


顔が熱を帯びるのをわたしは感じたけど、恥ずかしい気持ちはない。


わたしが、こくりと頷くと、閉ざされた病室で、二人の唇が重なった。


これから先の未来をあなたと、一緒に歩む決意をしてーー。


【END】