青空リミット

 それから数週間。


 私は毎日八尋くんと言葉を交わした。


 知らなかったことも、知ることができた。


 席が隣になる前よりも、格段に仲が深まったと思う。


 でも、そんな幸せは長くは続かなかった。


「よし、じゃあ月も変わったことだし、席替えするかー」


 そろそろだとはわかっていた。


 でも、その時は来てほしくなかった。


 前までは嬉しかった先生のその言葉が、もう聞きたくなかった。


 ちらり、と左を見る。
 

 私の好きな人は、教卓でくじを引いているクラスメイトたちを、ぼんやりと黙って見ていた。


 もう、終わってしまうんだ。


 八尋くんとまた隣になれるかもしれない。


 でもその可能性は限りなく低い。