すると八尋くんが私に向かって、おいでよ、と手招きをした。


 …そんなことされたら、行く以外なくない?


 私は肩を縮こませながら、八尋くんの隣に立った。


「ハート!ハート!」


 という声がしたので、私と八尋くんは手でハートを作って写真を撮った。


 …やばい、恥ずかしすぎるっ!


 写真を撮り終わると、八尋くんに小さな声でありがとう、と言って、教室の端っこに小走りで逃げた。


 この教室が暗くてよかった。こんなに赤い顔見られたらどうしよう…!


 リオちゃんとカエちゃん、そして文化祭のおかげで、一生の思い出ができたんだ。