キミの愛情120%



「ほーい」

マルからはいつも通りの返事がかえってきたけど、チョコちゃんは珍しくスマホから顔をあげてじっとこっちを見てきた。

クールビューティ千代子様に見つめられて、ときめきなのか恐怖なのかわからない動悸がする。

「……里菜、あんたさあ……」

「……なあに? チョコちゃん」

「…………」

どきどきどきニコニコニコ。

数秒くらい無言で見つめあった。


「……やっぱいいわ」

「え~なにぃ? ヘンなチョコちゃーん」

「くねくねしてヘンなのはあんたでしょ。早く行けば?」

「冷たいなあもう。行ってきまーす」


二人に手を振って、軽やかな足取りで教室を出た。


……チョコちゃん、なんか気づいたのかな。

リナ、いつも通りのニコニコ笑顔で過ごしてたはずなんだけどな。