『一人になるのが怖かったリナを、“一人でも平気”にしてくれたのが、マルとチョコちゃんなんです』



西日がリナと先輩の横顔を照らす。

その瞬間、なぜか先輩が目を見開いてリナを見つめていたことを覚えている。

橙色の光がリナを見つめるその瞳に反射して、キラキラして綺麗だった。


『マルとチョコちゃんは、出会ったときからカッコよかった。他の人とは違う、特別でした。“自分”をしっかり持ってて、簡単に流されなくて、意志が強くて』


一人になるのが怖くてがんじがらめになっていたリナとは違う。

二人はすごく自由で、のびのびしていて、一人でしゃんと立っていた。


周りの誰になんと言われようと、自分の正義感を信じ、貫いて行動するマル。

自分の意見をハッキリ持っていて、周囲の流れにとらわれず常に堂々としているチョコちゃん。


リナも、二人みたいな女の子になりたかった。

憧れて、一緒にいるようになって。ケンカだって何度もした。いつバラバラになったっておかしくなかった。

でも、一緒にいたら楽しかったから。息がしやすくて、心地よかったから。

お互いの個性も信念も認め合って、許しあって、今のリナ達は一緒にいる。