キミの愛情120%



「どうしたの?」

「里菜ちゃん、ちょっと前歩いて」


言われた通りに少し歩いて、振り返る。

その瞬間、フラッシュとともにパシャっと音が聞こえた。


「わあ、何!?」

「あはは。これで最後の一枚」


その手にあるのは、リナがクリスマスにあげたフィルムカメラ。最後の一枚ってことは。


「もう27枚撮ったの?」

「撮れちゃったねー」

「予想より早いね」

「早かったねー。まあ、半分くらい里菜ちゃんだけど」

「ええっ、うそ。もしかして隠し撮りした?」

「まあまあ。現像してからのお楽しみってことで。今度一緒に行こ?」

「もー……アルバム作るとき恥ずかしいじゃん」


頬を膨らませながら先輩の方へ戻る。

先輩はリナを見つめて、夜の空気に溶けちゃいそうな声でつぶやいた。