キミの愛情120%




「あれ。もしかして里菜ちゃん?」



聞き覚えのある声がリナを呼んだ。

少し低くて透き通った、ちょっと特徴的な声。


声がしたほうに目を向けると、私服姿の男性が立っていた。気だるそうな色気のある瞳に、左目の泣きぼくろ。センターでわけた黒髪。



「亮平さん……?」


彼……亮平さんは、嬉しそうに「やっぱりかあ」と笑った。

「久しぶり。その制服……そっか。もう高校生になったんだね。最後に会ったのいつだっけ?」

「……たぶん、二年くらい前です」

「もうそんなになるんだね。元気してる? ……ちゃんと家には帰ってる?」


亮平さんが目を細めてリナを見つめる。

あの頃と同じ、優しい大人の目。……女の子の弱いところにするりと入り込む、ずるい大人の男の人の目。

亮平さんは、中学生の頃に一時期だけ付き合っていた大学生だ。

リナが中学二年生のとき彼は大学一年生だったから、たぶん今三年生。