キミの愛情120%



「……なんでもないです。マルとチョコちゃんは今頃どーしてるかなって思っただけですよ」


言うと、先輩は一瞬だけきょとんとしたあと、今度は安心したようにアハハと笑った。

……やっぱり、嫌い。


「え~? この状況で考えるの、それなの?」

「この状況ってなんですかー」

「こんなイルミネーションの目の前で、考えるの友達のことなの? 俺の立場は?」

「なに調子乗ってるんですか? リナのいちばんはマルとチョコちゃんですよ」

「いいなあ。俺もそのくらい好きになれる相手がほしい」


さっきまでの空気はどこへやら、クリスマスデート中の男女とは思えない会話になってきた。いや、これでいいんだ。さっきまでがどうかしてた。クリスマスマジック怖い。



「贅沢ですね。別に先輩が好きにならなくても、先輩のことそのくらい愛してくれる人ならいるでしょ?」

「いないよ」



びっくりするほど即答で、簡潔で、冷たい答えが返ってきた。

思わず先輩を見上げると、彼は普段と変わらない表情でイルミネーションを見ていた。