「里菜ちゃんは、チーズケーキが好きなんだね」
「えっ。なんでわかるんですか」
「この前、俺に半分くれたでしょ」
「あ……そういえば」
「駅前にチーズケーキ美味しいところ知ってるよ。今度行こ」
「……はーい」
いつもだったら絶対行ってやるもんかって思うのに。素直に頷いてしまうくらいには、自分は今クリスマスマジックにかかっているみたいだ。
「ありがとうございました~」
食事を終えて外に出ると、白いものが視界をちらついた。
「……えっ」
「わ、雪じゃん」
小降りの雪が、ゆらゆら落ちてくる。
こんなの……。
「ホワイトクリスマスだ」
横を見あげると、先輩がこちらを見て嬉しそうに笑っていた。
彼が吐く息も、リナの息も、白く染まる。
何も言えずにただただ見つめ返していると、寒さで身体がぶるりと震えた。



