「僕、巻き込まれたなんて思ってないですから。他の皆も同じだと思いますよ? だってモモはここのメンバーでしょ? 凪徒さんが動かなくたって、誰かが絶対動き出します。現に今も皆、自分が出来る何かを探してるんです。モモを救い出すための何かを」

 ──!!

「そ……だよな──」

 凪徒はその言葉で頭をガツンと殴られた気がした。

 ──そうだ……ブランコ乗りのパートナーだからと言って、自分ばかりがやっきになっていた。もっと皆を信用し、協力を求めるべきだったんだ……モモは皆の『仲間』なんだから!!

「とにかく凪徒さんは今夜のことなんか忘れて休んでください。僕の代わりは何人か出来ますけど、凪徒さんの代わりは……まぁあのまだ分不相応の二人がいますけど、やっぱり凪徒さんしかいないんです。それに落下しかけたなんてモモに知られたら、さすがに真面目大人しい彼女だって、凪徒さんを叱ると思いますよ?」

「モモが……?」

 ──そんなこと、あの(、、)モモに限って有り得るのだろうか?