その向こうは無人な上に工事のための重機すらない。

「その可能性が高そうですね……」

 凪徒が通話しながら映す動画を確認した秀成は、どれほど大きな組織を相手にしてしまったのかと電話の向こうで息を呑んだ。

 人影すら見えないモモの捕獲者──それは一体……?

 ──俺達にどうしろって言うんだ!

 足止めを食らって停車した全員の車から、呆然とした男達の姿が現れ立ち尽くした。

 その背中を照らし出した朝陽は次第に温かみを帯びたが、誰もが()てつく心から救われる(すべ)を見出せずにいた──。



★以降は前回連載時の後書きです。

 以前頂いておきながら挿入し損ねておりました希都様からの『死神凪徒』でございますw

 希都様☆ いつも本当に有難うございます!!

   2014年10月22日 朧 月夜 拝