「ありがとうございます! お父様」

 けれど高岡にはモモの笑顔の方がよっぽど煌めいて見えたに違いない。

 一寸の違いもなく重なる明日葉の笑顔。

 目の前には一年振りに再会出来た娘その人が立っていた。

「もう一着プレゼントさせておくれ。君もこれからは必要になることもあるだろう」

 そう言って高岡が足を運んだのは普段使いのエリアではなく、もうワンランク上のパーティドレスの一角だった。

「え……?」

「年上の仲間が多いのだからね。結婚式などに呼ばれることもその内にはきっとあると思うよ。一着くらい持っていると便利だろう。気に入る物はありそうかい?」

 モモは少々戸惑いながらも辺りをゆっくり見回した。

 左から右へ……やがて一番端の淡いミルキーグリーンのワンピースが目に()まり、いつの間にか釘づけになっていた。