夢を叶えた日、一番にきみを想う

『ごめん、来週と再来週、用事があって授業に来れないんだ』

3週間前の授業の終わり、本当に申し訳なさそうに告げられた。

『2週連続で悪いけど、代わりの先生に教えてもらってね』

以前と違って事前に休むことを教えてもらっていたから、翌週代わりの先生がいつも沙帆ちゃんのいる場所に座っていても、動揺はしなかった。
でも、だからといって、彼女に会えない寂しさが薄れるわけではない。
いつも会える場所で会えないことが2週間も続くと、本当にまた会えるのかさえ疑いたくなっていた。

だから、

「こんにちは」

校舎のドアを開けた瞬間、入り口付近のコピー機にいた彼女が俺たちに笑顔で挨拶してくれた時、全身から力が抜けて倒れそうになった。

「久しぶり」
「久しぶりだね。2週間、ちゃんと授業受けてたらしいじゃん。えらい、えらい」
「当たり前じゃん」

俺にとってはとても長く感じたのに、沙帆ちゃんは特に何もなかったのように普通に接してきたものだから、少しだけムッとしてしまった。
会えないことが辛いと思っていたのは自分だけだったのか、と。
それでも、俺にとってはかなり冷たい返しだったにもかかわらず、「そっか」と優しく笑うものだから、余計に自分の気持ちが一方通行であることを実感して、寂しくなってしまった。