12月に入ると、1週間程前までにはたまに聞こえていたクリスマスソングが、いたるところから聞こえてくるようになった。
ついでに言うと、サンタとトナカイが乗ったクリスマスケーキの写真と共に「予約受付中」と書かれた文字も、頻繁に見るようになった。
塾の最寄り駅にあるコンビニも例外ではなくて、真っ赤な背景の中にいくつかのケーキの写真がある大きな紙が出入口付近に貼っている。
去年はクリスマス何したっけ、と考えていると、後ろから祐樹が「もうクリスマスか」と呟いた。
「買い終わった?」
「おう。祐樹ももうすぐ来る」
「そっか」
塾に行く前にわずかな腹ごしらえの為に寄るコンビニでも、いつの間にかアイスではなくて、肉まんとかおでんを選ぶようになっていた。
「佑真、クリスマスどうするか決めたの?」
ほふほふ、と熱々の肉まんをほおばりながら、祐樹が尋ねる。
「あれ、佑真、彼女出来たの?」
そんな話全く聞いてなかった。
驚いた俺に、祐樹が「今井に誘われたんだって」と教えてくれた。
「へえ、今井に? 今井が誘ったの?」
今井というのは、佑真と祐樹のクラスにいる、今井友里奈という女子生徒のことだろう。
去年、俺と同じクラスだった彼女は、明るくてノリが良くて男女問わず人気があったし、俺もそこそこ仲が良かった。
ただ、あくまでも彼女の周りの男子への接し方は“友達”という感じが強くて、その彼女が“クリスマスに”佑真を誘ったことが、少し驚きだった。
佑真には“友達”以上の気持ちを抱いているだろうから。
「『どうするか』って言われても、別に、『ちょっと会えない?』って聞かれただけだし」
「でも、クリスマスだろ? 絶対に何かあるだろ」
「知らないって」
祐樹の返しに、佑真はめんどくさそうな表情をしたけれど、どことなく嬉しそうだ。
「お前らはどうすんだよ? 翔はきっと茉奈とどっか行くんだろ?」
「クリスマスと言ってもただの平日じゃん。俺はサンタが来るように早めに寝ることにする」
祐樹の返しに佑真は「はいはい」と軽く返事をすると、「尚樹は?」と投げかけられる。
「俺も、特には」
「沙帆ちゃんは? 授業入ってんの?」
入っていないなら誘えば、という軽すぎる提案に、「それが出来れば苦労しないっつーの」とぼやきと共に返す。
「聞いてみれば? また今日から来るんだろ」
「よく覚えてるな」
「覚えてるっつーか、まあ、昨日ぐらいから尚樹がソワソワしてたから」
ついでに言うと、サンタとトナカイが乗ったクリスマスケーキの写真と共に「予約受付中」と書かれた文字も、頻繁に見るようになった。
塾の最寄り駅にあるコンビニも例外ではなくて、真っ赤な背景の中にいくつかのケーキの写真がある大きな紙が出入口付近に貼っている。
去年はクリスマス何したっけ、と考えていると、後ろから祐樹が「もうクリスマスか」と呟いた。
「買い終わった?」
「おう。祐樹ももうすぐ来る」
「そっか」
塾に行く前にわずかな腹ごしらえの為に寄るコンビニでも、いつの間にかアイスではなくて、肉まんとかおでんを選ぶようになっていた。
「佑真、クリスマスどうするか決めたの?」
ほふほふ、と熱々の肉まんをほおばりながら、祐樹が尋ねる。
「あれ、佑真、彼女出来たの?」
そんな話全く聞いてなかった。
驚いた俺に、祐樹が「今井に誘われたんだって」と教えてくれた。
「へえ、今井に? 今井が誘ったの?」
今井というのは、佑真と祐樹のクラスにいる、今井友里奈という女子生徒のことだろう。
去年、俺と同じクラスだった彼女は、明るくてノリが良くて男女問わず人気があったし、俺もそこそこ仲が良かった。
ただ、あくまでも彼女の周りの男子への接し方は“友達”という感じが強くて、その彼女が“クリスマスに”佑真を誘ったことが、少し驚きだった。
佑真には“友達”以上の気持ちを抱いているだろうから。
「『どうするか』って言われても、別に、『ちょっと会えない?』って聞かれただけだし」
「でも、クリスマスだろ? 絶対に何かあるだろ」
「知らないって」
祐樹の返しに、佑真はめんどくさそうな表情をしたけれど、どことなく嬉しそうだ。
「お前らはどうすんだよ? 翔はきっと茉奈とどっか行くんだろ?」
「クリスマスと言ってもただの平日じゃん。俺はサンタが来るように早めに寝ることにする」
祐樹の返しに佑真は「はいはい」と軽く返事をすると、「尚樹は?」と投げかけられる。
「俺も、特には」
「沙帆ちゃんは? 授業入ってんの?」
入っていないなら誘えば、という軽すぎる提案に、「それが出来れば苦労しないっつーの」とぼやきと共に返す。
「聞いてみれば? また今日から来るんだろ」
「よく覚えてるな」
「覚えてるっつーか、まあ、昨日ぐらいから尚樹がソワソワしてたから」



